人類が、最初に身を飾るために作った装身具は、貝や貴石に穴を打ち作り出した刺玉・ビーズを連ねたものだといわれています。
最近、英ロンドン大などの研究グループの調査で判明したことですが、イスラエルとアルジェリアの遺跡から出土した中心部分に穴の 開いた3つの貝殻が装飾品としては人類最古となる10万年前のビーズとみられています。
日本では古墳の中から発掘されており、やはり女性の装飾品や護符として珍重されていたようです。
ガラスの勾玉が作られるようになったのは、弥生時代の中期頃からといわれ、正倉院には数十万個のガラス玉が、貴重な資料として大切に保管されています。
「beads」という言葉の起源は、アングロサクソン語の「biddan (祈る)」「bede(祈る人)」という説があります。
キリスト教会で使われるロザリオの玉がビーズの玉であったことに由来し神聖なもので宗教的な表敬としても使われています。
このようにビーズは古代の女性から現代まで、洋の東西を問わず愛され、その華やかさや繊細さで、女性を魅了し続けてきました。
今、ビーズはアクセサリーに限らず、バッグに靴に髪飾りに、そして衣服にドレスに、またクラフトさらにアート・オブジェの世界へと、ひとつの装飾品から、ファッションになくてはならない装飾芸術へと様々な文化の下で翼を広げています。
その魅惑的な輝きや、ファンタスティックな美しさで私達を引きつけてやみません。